森田家 主屋・書院・長屋門


吉岡町指定重要文化財(指定年月日:令和元.5.30)
所在地:吉岡町大字上野田字町裏677


森田家は、伊香保街道の野田宿本陣として、重要な役割を担っており、代々、地域の経済・産業・教育の振興に努めた名家である。森田家住宅のうち、主屋・書院・長屋門が町指定重要文化財となっている。
※個人宅のため、通常中には入れません。

森田家住宅 動画

主屋



木造二階建
屋根:切妻造銅板瓦棒葺
外壁:白漆喰仕上・下見板張
規模:間口約22m、奥行約18m
築造時期:江戸時代中期

主屋は当初平屋建であり、手斧の痕跡や敷居と鴨居が三本溝であること、大黒柱がないことなどの特徴から、江戸時代中期の築造と思われる。明治期に蚕室として二階を上げている。改修されているが、近代養蚕農家の発展過程を示す遺構としても貴重である。

書院



木造平屋建
屋根:寄棟造銅板瓦棒葺
外壁:白漆喰仕上
規模:間口約11m、奥行約8m
築造時期:江戸時代後期

「上段の間」の天袋・地袋の襖絵に、狩野派の画家・狩野了承の銘がある。「次の間」の壁に、森田家が「オトメヌリ」と呼ぶ、非常に珍しい左官仕上げを施す。主屋より床面が高く、接客用として格式高い建築様式をしている。

長屋門



木造二階建
屋根:入母屋造桟瓦葺
外壁:腰壁を「海鼠壁」、上部を漆喰仕上
規模:間口約27m、奥行約6m、基礎から軒までの高さ約5m
築造時期:大正時代後期

中央に欅の観音開きの大扉、脇に潜り戸が付く。現在の長屋門は大正時代後期の築造であり、旧長屋門は移築され現存している。